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お粗末な話

2011.10.05 23:09|小ネタ
どうも、私です。

部の活動の時に、くじで決まった『杖』というワードをテーマに、短時間で小説を書いたのですが、これがまた酷い出来に仕上がってしまいました。

短時間で話をまとめる能力や、発想力の無さが原因なのだと思うのですが、しかしながら、一回生の時に同じ条件で書いた話を読んでみると……あれ、昔書いた小説の方がまともじゃないか?という、出来れば気付きたくなかった点に気付いてしまいまして…。
もしや、徐々に文章能力が落ちていっているのではないかと、密かに危惧していたりします。

それで、そのお粗末な出来の小説なのですが、短編程の長さも無いですし、小ネタとして載っけてしまおうかなと。

本当にくだらない内容なので、ご閲覧は自己責任で。
面白くねーぞという文句は受け付けません。

では、続きからどうぞ。


 とある日、とある大学での昼休み。
 学食での昼食も終え、今日残っている講義は何だったかと、のんびりと思考を切り替えた時に、俺はある重大な事柄について思い出した。

「忘れていた……」
「どうしたの、忘れ物?」
「ああ」

 そう言って、確認の為に時間割を取り出し、それに目を落とす。
 やはりそうだ。今日の5限目は英語の授業である。
 確か先週、次回からは新しいテキストを使用して講義を進めていくので、ちゃんと購入して持ってくるようにと、教師に言われていたのだ。
 何故今の今まで思い出せなかったのだろう。
 俺が在席しているクラスの英語の教師は、規則に対し非常に厳格なことで有名である。
 遅刻やサボりが減点になることは当たり前、テキストや辞書を忘れれば、それだけで出席が認められない。
 元々英語が苦手な自分としては、出席一つでさえ、成績に対し大きなダメージを与えることになりかねないのであり、今の状況は非常に危惧すべき事態なのである。
 何とかしないわけにはいかない。

「……でもまあ、まだ時間は十分ある。今から購買へ買いに行けば、それで万事問題は無し、か」

 どんな逼迫した状況でも、焦ってはいけない。
 物事を冷静に鑑みれば、おのずと答えは見えてくるだろう。
 さあ、時間は十分にあるが、早めに確保しておいた方が安心できるだろうし、早速購買へ行ってくるとしよう。
 
「ちょっと行ってくる」

 しかし、俺の行動は友人の言葉によって遮られる。

「ああ、そこはもう売り切れてたよ」
「……何だと?」
「僕も昨日テキスト買いに行ったんだけどね、残ってたのがちょうどラスト一冊だったんだ」
「いや……しかし、一日経っているのだし、既に在庫が並べられているのでは?」
「今朝、別の用事で購買に行ったついでに、様子見てきたんだけど、別のテキストが置かれてるだけだったよ」
「何てことだ……」

 突き付けられたのは、絶望的な現実だった。
 しかし、そんな状況の中でも、一縷の望みが無いわけではあるまい。
 致し方ない。
 校内でテキストを売っているのは購買だけだが、大学付近には書店が2店ある。
 そこに行けば、俺の求める英語のテキストが売っているかもしれない。
 問題は、どちらに行けばいいのかだ。
 2点の書店は、大学を中心にちょうど真反対の場所に位置する。
 時間的に、2店を回るのは無理だ。
 行けるのは、どちらか一方。
 最悪、どちらにも置いていない可能性もあるが、今そんなことを言ってもどうにもならない。
 さあ、どうする……。

「迷っているようだね」

 無駄に勘の良い友人は、俺が何を言わずとも、既に俺の考えも悩んでいることも読めているようだ。
 逆に俺は、予想を覆す今の状況に焦るばかりで、全く考えがまとまらずにいた。
 あるいは、こいつなら――――

「……どうしたらいいと思う?」

 助言を求められた友人は、にこりと笑みを浮かべると、考える素振りも見せず、ある提案を口にした。

「杖占いをやろう」
「よし分かった、今すぐ駅前の方の本屋に行ってくる」

 少しでも頼ろうとした俺が馬鹿だった。

「まあまあ慌てないでよ。取りあえず、ほら、これ」

 今にも飛び出したい気持ちで一杯の俺を押さえ、友人は折り畳み式の杖を取り出す。

「これを地面に立てて……」

 呆れ半分、焦り半分の感情に喘ぐ俺を前に、友人は立てた杖から手を離す。
 すると、杖はバランスを崩し、重力の法則に則り、倒れた。

「それで、これでどう占うんだ」
「杖が倒れたのは、駅前の方角。つまりはそっちの本屋だね」
「帰ってきたら覚えておけよ」

 時間を一切無駄にせぬよう、俺はそれだけ言って駆け出した。
 このやり場の無い怒りは、後で発散するとしよう。



 結果、テキストは売っていなかった。
 落胆しながらも、急いで大学に戻ってきたが、もう一方の本屋に行けるだけの時間は、やはりもう無い。
 結局は、諦めるしかないのだろうか。

「テキストどうだった? ……って、ああ、無かったんだね」

 返事をするまでも無く、俺の様子から察したようだ。

「まあ、ちょうど良かったよ。はい、これあげる」

 そう言って友人が取り出したのは……英語のテキスト!
 使い古されたかのような見た目ではあるが、それは間違いなく俺が求めていたテキストだ。

「どうしたんだよ、これ」
「サークルの先輩から貰ったんだよ」

 友人は、邪気の無い笑みでもって言う。

「そうか、俺の為にこんな短時間で先輩から貰ってきてくれたんだな……。ありがとう」

 嘘偽りの無い、本心から出たお礼の言葉。
 しかし、それを聞いた友人の笑みは苦笑いへと変わり、否定を意味するニュアンスを含んだ手振りを行った。

「いや、昨日テキスト買った後で、先輩から渡されちゃったんだよ。同じテキストが2冊もあって、正直困ってたんだ」
「……え、はぁ!? じゃあ何で、俺が英語のテキスト買い忘れたのに気付いた時点で、渡してくれなかったんだよ。こんな意味も無い杖なんかまで取り出して――――」
「まあ、君が自分の迂闊さを思い知る姿を見たかったからというのもあるんだけど、そこはほら、こう言うじゃないか。……転ばぬ先の杖、ってね。杖だけに。お粗末!」
「…………」

 事ここに至って、最早交わす言葉なんて要らないだろう。
 俺は無言で奴の持つ杖を取り上げ、振りかぶった。

コメント

No title

オチで思わず吹き出してしまいました(#^.^#)
とても面白かったです♪

Re: No title

> オチで思わず吹き出してしまいました(#^.^#)
> とても面白かったです♪

こんな拙作にお褒めの言葉、ありがとうございます。

No title

超! 笑いました。
このご友人良いぞ~!!!
fateだったら、無言で受け取って後でこっそり報復するであろう。
でも、世界を描くなら、やはり同じ結末を選んだと思われます。
なんか、妙な緊迫感が、最後まで読者を離さないですな(^^)

Re: No title

> 超! 笑いました。
> このご友人良いぞ~!!!
> fateだったら、無言で受け取って後でこっそり報復するであろう。
> でも、世界を描くなら、やはり同じ結末を選んだと思われます。
> なんか、妙な緊迫感が、最後まで読者を離さないですな(^^)

コメントありがとうございます。
楽しんで読んで頂けたのなら幸いです。
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